精査、微調整、再変換

状態情報のカラムを確認することで、変換の結果を精査することができます。ここでは変換が問題なく行われたか、あるいは、問題が生じたかどうかを確かめることが可能です。

次の4つの結果が表示されます:

  1. 変換は完了し、モデルがシミュレーションを実施します
  2. 変換は完了したものの、モデルがシミュレーションを実施しません
  3. 変換は失敗し、部分的にモデルが作成されました
  4. 変換は失敗し、モデルは作成されませんでした

以下に記すアクションの大半では、生成されたモデルを開く必要があります。変換バンドルを作成している場合のみ、モデルにアクセスすることができます(変換バンドルのセクションを参照してください)。 作成していない場合は、HTMLレポート内に盛り込まれたスクリーンショットでモデルを視覚的に確認することのみが可能です。 盛り込まれたStopwatchのデモプロジェクトで作業を行う場合は例外です。この場合、変換バンドルを作成しなくてもモデルにアクセスすることができます。

1) 変換は完了し、モデルがシミュレーションを実施します

変換した関数のモデルを開くには、関数のノードをダブルクリック、もしくは、右クリックして、コンテキストメニューからモデルを開くを選択します。

SimulinkのUpdate Diagram 機能を使って、変換されたモデルがシミュレーションの準備ができているかどうかを特定することができます。Simulinkが何らかの問題を検知した場合、Diagnostic Viewerに表示されます。

ポートデータのタイプを表示の設定が有効にされている場合(「モデル」 セクションを参照)、モデルを開くと自動的にUpdate Diagram のアクションを実行します。この設定を有効にしていない場合は、Simulinkのウィンドウ内でSimulation → Update Diagramをクリックすれば、手動で実行することができます。

2) 変換は完了しましたが、モデルがシミュレーションを実施しません

この場合、Modelifyは、モデルは問題なく変換されたものの、シミュレーションを実施するためには1つ、または、複数の微調整を行う必要があることを示唆しています。Simulink Diagnostic Viewer内のメッセージに診断エラーと警告メッセージに対する提案および解決策が記されています。

モデルを手動で編集して、必要な微調整を行うことが可能です。

3) モデルは失敗し、部分的にモデルが作成されました

Modelifyは変換中に問題に遭遇すると、その重大性に応じて問題を記憶し、変換を進めることがあります。この場合、部分的にモデルが生成されます。

警告メッセージやエラーメッセージは変換タブの情報カラムに掲載されます。また、メッセージの隣に省略ボタンが配置され、このボタンをクリックすると、Modelify チェックリストビューに移動します。このビューは問題に関する詳しい情報と有力な次善策を提供します。

4) 変換は失敗し、モデルは作成されませんでした

一部の問題によりModelifyは変換を進めることができず、モデルが生成されなくなる可能性があります。変換の問題に関する詳細を得るには次の手順に従ってください:

手動でモデルを編集

上のケース2とケース3において手動でモデルを編集することも可能です。ここで、関数を再変換した場合、実施した変更は上書きされるのかという疑問が生じます。

Modelifyはこのシナリオを理解し、手動の変更が上書きされるのを防ぎます。要するに、関数を変換する前に、Modelifyは関数に対するモデルが既に生成されていたかどうかを検知します。既に生成されていた場合は、モデルがユーザーによって手動で編集されたかどうかをチェックし、手動で編集されていた場合は、変換を進める前にモデルを上書きするよう指示します。

変換の調整

変換が成功した場合、モデルを精査し、ご自身の組織のモデリングガイドラインと一致するかどうかを判断することをお薦めします。ModelifyはMAABのモデリングガイドラインを厳密に準拠するモデルを生成します。Modelifyのリダクションを有効化/無効化して、モデルを改善または低減して望ましいモデルのスタイルを実現することが可能です。

変換に失敗した場合、Modelify チェックリストビューにアクセスし、変換を進める上で必要な情報を得ることが可能です。

必要な微調整を実行した後、再変換対象の一連の関数を選択し、再変換を実行することができます。変換に満足するまで、この調整-再変換のプロセスを繰り返してください。